先日、Claude CodeとObsidianでつくった2つの仕組みについて書きました。
knowledge-extractor と knowledge-context。
仕事の経験から「判断」を取り出し、次の仕事で思い出すための仕組みです。
その仕組みが、ある日ちょっとした事件を起こしました。
というより、事件のおかげで、仕組みの穴が見つかりました。
塾サイトの分析を、Knowledgeにしようとした
きっかけは、ある塾のホームページの相談でした。
「問い合わせの8割が小学生になってしまう。これってアルゴリズムの問題?」
サイトを外から調べて、構造の問題とマーケティングの問題を整理しました。
少し前には、別の塾のリニューアル提案もしていました。
2つの塾を見て、これは次にも使える見方だなと思ったんです。
だから、ObsidianのKnowledgeに残そうとしました。
Obsidianに、つながらない
ところが、チャットからObsidianにつながりません。
試すたびに、4分待って、タイムアウト。
もう一回。4分待って、タイムアウト。
5回くらい繰り返したところで、正直こう思いました。
「もう全部Notionで管理しようかな」
道具が止まると、仕組みごと乗り換えたくなります。
でも、ちょっと待って、どこが壊れているのかを切り分けてみました。
壊れていたのは「経路」だけだった
Obsidianのファイル自体は、Syncthingで同期しているただのフォルダです。
試しにClaude Codeでそのフォルダを直接開いてみたら、普通に読めました。書けました。
壊れていたのは、チャットからObsidianにつなぐ経路だけ。
中身も、仕組みも、無事でした。
あのままNotionに全部移していたら、壊れていない仕組みを捨てるところでした。
道具が止まったときは、乗り換える前に、どこが止まっているのかを見る。
これがひとつめの学びです。
検証スクリプトが、どこにもない
Knowledgeを格納したあと、いつもの検証スクリプトを動かそうとしました。
knowledge-extractor に入っている verify-notes.sh です。
……ない。
このMacのどこを探しても、ない。
スキルそのものも、ない。
そこでやっと気づきました。
この2つのスキルは、Mac miniの中にしかなかったんです。
判断は同期していた。道具は同期していなかった
整理すると、こうなっていました。
| もの | 置き場所 | 2台で同期 |
|---|---|---|
| Knowledge(取り出した判断) | Obsidianのvault | されている |
| スキル(判断を取り出す道具) | Mac miniの中だけ | されていない |
知識は同期していたのに、知識を育てる道具は、1台に置きっぱなしだった。
しかも、vaultの中には、9月20日に自分でつくった .claude/skills という空のフォルダがありました。
たぶん、ここに置くつもりだったんです。
つくって、置かずに、忘れていた。
仕組みは、置き場所まで設計する
これからやることはシンプルです。
スキルの本体をvaultの中に移して、Syncthingで同期する。
それぞれのパソコンからは、そこを参照する。
そうすれば、どちらのパソコンで仕事をしても、同じ道具で、同じKnowledgeを育てられます。
前の記事で、この仕組みの課題として「知識を減らす仕組みが弱い」と書きました。
今回もうひとつ見つかったのは、
仕組み自体を持ち運べるようになっていなかった
ということです。
中身をどうつくるかは、たくさん考えていました。
でも、それをどこに置くかは、ほとんど考えていなかった。
事件のおかげで、仕組みが少し強くなった
今回の学びを短くまとめると、2つです。
- 道具が止まったら、乗り換える前に、どこが止まっているかを切り分ける
- 仕組みは、中身だけでなく、置き場所まで設計する
思えばこれも、前の記事で書いたことと同じでした。
うまくいったところより、ズレたところに学びがある。
仕組みをつくった本人の仕組みにも、ちゃんとズレがありました。
そしてそのズレのおかげで、仕組みがまた少し強くなりそうです。

